RENEW開催 今年は越前打刃物/タケフナイフビレッジを見学しました!
ようこそ! めがね修復・復刻保存館 Feel Seeds のホームページへ訪問いただきありがとうございます
今回は、11月1~3日まで開催された RENEW 2024 の中で、この丹南地域 地場産業、漆器, 焼物, めがね, 和紙, 打刃物, 箪笥, 繊維 の中の一つ「越前打刃物」の組合がある本拠地、タケフナイフビレッジへ見学に行ってきた様子をお伝えします
※過去のRENEW特集はこちら RENEW 2022
RENEW 2021 その1
RENEW 2021 その2
Re:RENEW 2020 その1
Re:RENEW 2020 その2
Re:RENEW 2020 その3
今年で10回目の記念開催となるRENEW、かねてより私がオススメするイベントとしてお伝えしてきました
このRENEWとは、福井県鯖江市、越前市、越前町で開催される体感型マーケット、普段出入りできないものづくりの工房を開放し、実際のものづくりの現場を見学・体験できます。(公式ホームページより抜粋)
私が伺った日は前日までの全国的な雨がウソのよう、快晴の秋晴れとなりました
それでは早速ご案内しましょう!
快晴バックに映える赤
意外な?工房入口
壁面にズラリ 打刃物
まるで刀鍛冶
北陸新幹線の越前たけふ駅から車で約10分ほどの位置にある、越前打刃物の協同組合「タケフナイフビレッジ」は、メインの建物の中に工房を構え、見学も出来るように作られています(現地へは車で訪れるのがおすすめです) タケフナイフビレッジ公式HPはこちら
ここに訪れれば、越前打刃物の歴史と現在までの苦労や技術など、すべてを知ることが出来る、そんな施設となっています
このタケフナイフビレッジ、駐車場や館内入場無料とあり、お金がかからず勉強できる素晴らしい施設です
私も近くに住んでいながら中を見るのは初めてとあり、秋晴れものとワクワクしながら円筒状の工房施設へ入ります
入り口にはRENEWののぼり旗が 期間中である事を物語ります(入口は正面かと思いきや、横にある小さな扉から)
早速建物内に入ると、薄暗い壁面には様々な打刃物がズラリ、包丁や鎌そして剪定鋏など、種類豊富に展示され これらすべてが打刃物であると理解できます
中央には大きな縦型のタペストリーもあり、映し出されるその姿はまるで刀鍛冶、歴史と伝統を感じます
火花散る模様、これは福井県民ならばニュースで一度は見たことある光景です
今までの歴史を学びながらぐるりと建物を1周すると、いよいよ奥は工房へと繋がります
いよいよ工房へ!
奥まで並ぶ武骨な機械
刃先と火花
熱された炉
乱雑に並ぶ刃物達
1枚の扉を隔てていよいよ工房へ入ります
扉を抜けると、奥まで続く縦長の工房が
視線の両脇には、大きく武骨な鉄の機械がズラリと並び、斬新で新鮮です
説明もなく、自身でこれは何をする機械だろう?などと想像を湧かせながら見渡すと、職人さんも作業しておられました
刃物の研摩中で、研がれた先には火花が走り、研いでは先端を確認、これを幾度となく繰り返す姿が
(磨く→確認→磨く の工程はめがねと同じですね)
横手にはゆらゆらと静かに煙を上げる炉があり、熱された金属がこのあと鍛造される機を待つ姿も
付近にも この先違う役目を持つであろう刃物の途中姿が並び、先の想像を掻き立てられます
工房見学は上部から眺める形式となり、降りてお話を伺う事は出来ないタイプのものでした
ぐるりと見渡し、鉄の匂い・熱気・グレーな配色・独特な雰囲気を感じながら後にしました
併設のショップへ行ってみました
秋晴れに映える白の三角
この画像は公式HPより
長年の結晶
ダマスカス鋼
先程の工房を正面から見て右隣り、すぐに大きな白いトライアングルが2つ並びます
(工房の扉を出ると真正面なので迷いようがありません)
こちらの建物は、先にご紹介した工房で作られた刃物類を購入できるショップとなっています
現在 越前打刃物共同組合に入っているのは13社だそうで、各社の特色を表した刃物達が陳列され、その特色はショップの店員さんから丁寧に説明を受けることが出来ます
その中でも、福井県出身のデザイナー 川崎和夫男氏デザインのナイフは、目を惹くインダストリアルデザインであり、製品化に辿り着くまでの苦労も相まって感慨深いものでした
中抜きされた持ち手は見た目より軽く、しかも手に馴染む構造、デザイン性と実用性を兼ねた素晴らしい商品でした
(金額も1万円弱~とお手頃なのも魅力です)
ある飲食店のシェフが気に入り、研いで使い続け、何十年愛用した現品が中央に置かれ、こちらで作られたナイフは一生ものである、といったエピソードも伺うことも出来、その素晴らしさに共感し 本気で購入を迷いましたが今回はお預けに
奥には工房と鏡張りの空間が
錆びと型番が
研摩も種類あり
鏡張りに浮かぶ刃物
別角度は万華鏡のよう
ショップの奥には右手に もう一つの三角の建物へ繋がる通路?があり、通路の左側(ショップの奥側)は工房が、通路の先にはオブジェが広がっています
ガラス越しに工房の向こうでは職人さんが研磨作業中
手前から順に役目の違うバフが並び、恐らく荒(粗)研磨・中目研磨・仕上げ研摩ではないかな?と想像しながら作業を見つめます
バフが囲われていないという、めがねとの違いがあり、恐らく粉塵の差でそうなっているのではないかと、異業種との違いも感じつつ見させてもらいました
通路の先には宙づりになった刃物が沢山!
四方を鏡で覆われ、奥に目を向かわせるとまるで万華鏡を覗いたような不思議な世界に
空間を贅沢に使用したオブジェとなっています
これはこれで映えスポット、ぜひ訪れて写真撮りに来てくださいね
おまけ すぐ近くに「いい雰囲気のカフェ」あります
こちらが万葉菊花園
(画像は越前市観光協会HPより)
Hugpopo/ハグポポさん
素敵な空間
この空間でこんなの
食べたらサイコー ♪
(これで1000円未満!)
タケフナイフビレッジの見学を終えたら次へ移動、ちょっと待ってください!
小腹が空いた方、コーヒー好きの方、少し休憩したい方、癒されたい方、皆さんに朗報です
タケフナイフビレッジを出て道路を渡った先に素敵なカフェがあるんです(徒歩1~2分)
それは、万葉菊花園の中にあるカフェ「Hugpopo/ハグポポ」さんです
普段、めがねや手仕事・ものづくりにまつわる掲載しかしておりませんでしたが、今回は特別にご案内します!
早速菊花園に入るとすぐにHugpopoさんのオレンジと豊富なメニューが目に飛び込みます
(豊富過ぎてきっと迷われると思います)
おいしそうなものばかりですが、苦渋の選択をしていただき「園内で食べる」のを推奨します
奥のガラス張りの建物は温室になっており、素敵な緑広がる癒しの空間です
周りにはいくつかテーブルとチェアが設置されており、視覚・嗅覚・味覚それぞれに楽しめ、癒しを感じることが出来ます
日頃の疲れをこんな空間で忘れて、ひと時を過ごしてみては?
オススメです、ぜひ訪れてみてください
ぜひ訪れてください!
最後に
タケフナイフビレッジと万葉菊花園をご紹介しましたが、いかがでしたでか
今や世界の料理人からも絶賛され、国内著名人も愛用するまでとなった越前打刃物
永き月日をかけ、苦労・努力の積み重ねの上 築き上げたブランドです
「美しい切れ味を鍛えています」の言葉通り、携わる方の想いが 刃先の品の断面となって表れています
ぜひ訪れて、魂のこもったその切れ味、そこまでに至る道程、肌で感じてみてください
そして楽しんだ後は、緑豊か素敵な空間で美味しいひとときを「万葉菊花園」「Hugpopoさん」で癒されに来てくださいね
以上、RENEW 2024 越前打刃物見学のご紹介でした