こちら 土直漆器さん
いつも めがね修復・復刻保存館 フィールシーズをご利用いただきありがとうございます。
今回は、先日3/11~13の3日間 開催された産業観光イベント、RENEW/2021 でメイン会場のうるしの里会館付近にある、工房を2件見て回った様子を簡単にご紹介します。
ちなみに前年度 訪問の様子はこちら → https://www.feelseeds.jp/information/archives/86
このRENEWは開催期間中、各工房を一般開放し そこで働く職人さんと仕事にじかに触れ合えるイベント、めがね修復マイスターの私もイチオシです。
今年は「土直漆器さん」「ろくろ舎さん」の2件巡ってきました。
まずはこちらの画像、土直漆器さんは、木のぬくもりが感じられる作りの明るい店内で、たくさんの商品がずらり。
素敵な商品がいっぱい
1階は商品を購入できるショップとなっており、2階ではワークショップが開催されていました。(2階は要予約の為撮影は出来ませんでした)
陳列された商品を見ると、うるしならではの黒と朱が目を惹きます。
休日を優雅に過ごす一品として、漆塗りのタンブラーやボトルなど、綺麗なうるしの光沢に蒔絵がほどこされ、オシャレなアイテムとしても人気が高いとか。
手に取ってみると しっとりとしたうるしの厚みが感じられ、金属特有の硬さが感じられず、何とも言えない手触りもいい感じです。
また、今風のお椀や表面が波形の名刺入れなどもあり、独特の柄模様が浮き出るかのようにあしらわれ、ツヤと色柄の写り具合も高級感あって、素晴らしいの一言に尽きます。
個人的には特に桜模様が素敵、(時期的にもいいですね)今度私も何かさくらにまつわるものを作ってみたいと思わせる逸品でした。
こちら土直漆器さんの紹介でした。
ろくろ舎さんの工房
そして、土直漆器さんの目の前(ちょっと斜め前ですが)にあるこちらの画像は「ろくろ舎さん」。
工房正面からの画像はFacebookページに掲載しますが、こちらはTHE 工房 といった感じ。
大きな作業台の上には、先程まで削っていたかのごとく、木の削り屑が山となって積み残されています。
こちらの工房、オーダーメイドでオリジナルのお椀が注文できるそうで、壁面のボードには「オンリー椀」と書き込まれ、その注文方法が記してあります。
ひとつひとつ職人の手作業で作られるうつわは、完成まで数ヶ月かかる場合もあるとか。
その証拠が手前の机に並べられ、説明を受けなくとも 器になるまでの16工程順に見て行けば、時間と手間が掛かることが理解できます。
おおまかな木の形から、販売される完成形になるまで、16工程ですよ!!
職人さんに耳を傾けます
こちら ろくろ舎さんの店主さん、北海道出身の越前漆器職人さんだとか。
その理由は残念ながら聞けませんでしたが、移住された方が 越前漆器を未来に繋いでいく流れが少しづつ進み始めている、という現状に嬉しさがあふれます。
そして、ろくろを横型にしたような機械に、荒削りの木椀をセットして削りの実演も行われました。
手作業ながらもミリ単位で調整されていくお椀と、削り木片が飛ぶ様は普段の仕事を見れる貴重な体験です。
店主さんの言う、削ってしまうと元に戻せないからそこは一番気を使う、という言葉も、作業であっとゆうまに形が変わる器を見て納得です。
また横にあるギャラリーでは、ちょっと底の部分を高くしたお椀や、丸みの部分をあえて角を作ったフォルムのお椀など、未発売の作品も含め展示されており、見ごたえ十分でした。
うるしの里会館からほんの10分程度歩けば、このような工房が何件もあり、時間はあっとゆうまに過ぎてしまいます。
ぜひ皆さんも次回RENEWに参加され、まち・ひと・しごと を感じてみてください、それも産地支援のひとつにつながります。
以上、RENEW/2021 ふたつの工房めぐりのご紹介でした。