お知らせINFORMATION

接着剤を付けてしまっためがねは直りますか? よくある質問

2023年3月17日 金曜日

  • POLICE 左ヨロイ 修復再生

    ビフォー ➡

  • POLICE 左ヨロイ 修復再生

    ➡アフター

  • POLICE 左ヨロイ 修復再生

    ビフォー ➡

  • POLICE 左ヨロイ 修復再生

    ➡アフター

ようこそ、めがね修復・復刻保存館 フィールシーズのホームページへ訪問いただき ありがとうございます! 

今回は壊れためがねに対し、本当によくある質問・症状「接着剤を付けてしまったけど直せますか?」についてお答えします。

まず、結論から申し上げますと「ほぼ直せます」ひとまずご安心を
ただし、メタルフレームであれば99.9%綺麗に直せますが、セルフレーム(アセテート)の場合条件ありきとなりますので、今回はセルフレームにスポットを当て、この問題にお答えします。

上記掲載画像は、うまく条件が当てはまった過去の極端な事例です。
こちらのPOLICE(ポリス)はヨロイのカーブ部分で折れてしまったものを、御本人様が何とか使えないかと接着剤を大量に使用され、とりあえず形にはなったものの、あまりの見てくれの悪さにお問い合わせいただき、当店で再加工させて頂いたものです。
見て頂ければ百聞は一見に如かず、しっかり直しています、しかもかなり綺麗に!
結果 繰り返しになりますが、直せるか直せないか、に関して言えば、ほとんどの場合直せます

そして「ほぼ直せますよ」の返答の後によくある質問、「綺麗に直りますか?」についてと、直せない場合についてもお話しします。
綺麗に直りますか?については「フレームの状態や色によります」という答えになります。
掲載画像のフレームは綺麗になった事例ですが、この様にならない場合も多いです

まず「直せないもの」は、複数個所が壊れているもの・接着剤が無数に付いているもの・劣化が激しいものなどです。
めがね着用時は、フレームのあちこちにテンションが掛かる為、破損個所数の多さや劣化の度合いは再破損に直結します。
せっかく直してもまた壊れる事が多々あり、それならば諦めた方が良い、という判断をします。
しかも、折れた箇所には補強材を付ける・埋め込むことになり、破損部の数だけ補強材が必要になり、ツギハギが目立ちます。
次に「接着剤が無数に付いているもの」は、それを除去・加工するための手間と、完成品の見た目が釣り合わないからです。
無数に付いたものは、その数だけ除去作業が必要になりますが、落とす=削る ことになる為、場所によっては表面の凹凸や色柄の差がでます。
ひとつひとつ手作業で行いますので、ほとんどのフレーム購入金額より手間賃の方が高くなり、しかも見た目はよくない事もあって、お勧めしません。

次に「綺麗に直りますか」については、フレームカラーが黒の場合かなり綺麗に直せますが、それ以外は期待しないで下さい
黒は隠蔽力が高く、色にも種類がほぼ無い為、荒れた表面を独自技術で目立たなくすることが可能な為です。
その他のカラー場合、補強材がフレームカラーと異なり、その部分は外見にも違和感がでます。
職人技術で加工をしても、ご依頼主様には「補強材が気になる」という例も過去にはあり、見た目の判断は難しい問題です。
ご依頼側の納得がいくまでとことんやる=工賃はエンドレス、というのも現実的ではありません。
また劣化の激しいものは、壊れていなくとも綺麗にするのは困難です。(度合いにもよります)
特に経年劣化が進み、深いひび割れが無数にあるものは綺麗になりにくく、直したとしても短期間で再破損の恐れがあります。
せっかく直してもまたすぐ壊れるぐらいならば、新しいものにお金を使った方が、気分的にも金銭的にも良いです

接着剤を使用してなければ、素材同士を溶かし合わせて付ける「溶着」することで、破断面はほとんど分からなくなります。
しかし接着剤を使用していると別の方法で行う為、破断面が分かりやすく、透明系のフレームカラーなら余計に目立ちます
​これらの理由を総合すると、「絶対に接着剤は使わない方が良い」と言えます
また、ショップや修理工場によっても、これらの説明の面倒さ、技術・知識不足などから「修理不可能」で終わらせる所もあります
結論として、黒色のセルフレームなら比較的綺麗に直せるけれど、その他のカラーは綺麗に直らない、と考えて良いでしょう。
とにかく使えれば良い!という方の選択肢ならばあり、といった所でしょうか。

今回は「接着剤を使用したフレームの修理」の質問についてかなり深掘り紹介してみました。
いろいろ記載しましたが、当店は加工可能です!一度お問い合わせ下さい。 ➡ お問い合わせはこちら
機会があれば接着剤を使用したフレームの修理仕上がりも掲載してみたいと思います。
これからもお役立ち情報、どんどん発信していきます、どうぞご期待ください。

経年劣化については、過去に特集をしていますので、合わせてそちらもご覧ください。
※経年劣化特集ページはこちらから 
※更に詳しく解説、深掘り特集はこちらから  
※めがねが壊れた時の対処法特集はこちらから 
※めがねに接着剤がどうしてダメか 特集はこちらから 
※レンズに接着剤が付くとどうなるか 特集はこちらから


〒916-0041福井県鯖江市東鯖江2-817-1

TEL:0778-51-3141(受付 9:00~17:30)

FAX:0778-51-3141

©2019 - 2025 めがね修復・復刻保存館 All rights reserved.