中央ワイヤー部が切れてます
ワイヤーの太さは約0.7㎜
いつも めがね修復・復刻保存館 フィールシーズをご利用いただきありがとうございます。
今回はタイトル通り、「壊れやすいめがね 」について、めがね修理歴25年以上の経験を持つ私「めがね修復マイスター」が、経験に基づき知り得た内容を独断で教えたいと思います。
過去にはメタルフレーム編・プラスチックフレーム編・として、素材違いの壊れやすい部位も特集しました、気になる方はぜひそちらも合わせてご覧ください。
メタルフレーム編
プラスチックフレーム編
特殊強化樹脂が中央で割れてます
繋がっていた樹脂両端 元は1㎜弱程度
答えを先にハッキリ申し上げます。
経験上言える 一番壊れやすいめがねとは ”細すぎるめがね” です。
な~んだ、と思う方もいるかと思いますが、めがねは顔に長時間掛けるもの。
軽さは掛け心地に対する重要な要素の一つでもある為、軽さ・薄さを求める方も多く、メーカー側も開発努力を重ねる大きなポイントのひとつです。
より軽く・より薄く・を追求しますと、新たな素材へチャレンジするか、今ある素材をどこまで薄く細く加工出来るか、の大まか2通りになり、各メーカーしのぎを削って取り組んでいる部分のひとつでもあります。
ただし、その反動が想像しやすいのは言うまでもありません。
前枠側の下丁番が折れてます
見た目にも薄い丁番厚み 約0.7㎜
日本国内のメーカーであれば、デザイン性だけを考えて製造する という事はほとんどありませんが、海外製ブランドでは デザイン重視で強度は...と思えるフレームを日本製造品よりかなり割合多く見掛けます。(特にヨーロッパ方面)
ブランド名までは挙げませんが、上記画像2点と下記画像1点はヨーロッパ方面製造です。
デザイン性の優れた薄くて軽いめがねも大変素晴らしいのですが、壊れやすいという観点から見ると、使う人や環境を選ぶかと思います。
修理専門側から見ても、万が一壊れた際の十分な対処法 という選択肢が少なく、修理不可となる事も確立高くあるが故、その事を十分理解した上で、丁寧にご使用される事をお勧めします。
中央ワイヤー部が切れてます
ワイヤー太さ約1㎜
激しいスポーツなどされる方や、屋外でヘルメットをかぶり仕事をされる環境の方などは、予備をもつ・それ専用のめがねを作るなど、対策を取って大切にお使いください。
これからめがねを購入されようとしている方は、明らかに細くて軽いめがねを選ぶ場合、それと引き換えに もろく壊れやすい、もしも壊れた場合、直せない もしくは綺麗に直せない確率が他のものより高い、という事をご理解の上ご購入いただき、丁寧に取り扱われるよう十分注意してくださいね。
それでも壊れてしまった場合、当店にご一報ください、延命できる処置を考え、精一杯施します。
その場合のお問い合わせはこちらから
以上、壊れやすいめがね、の情報でした。
今後もお役立ち情報をどんどん発信していきます、どうぞお楽しみ。
※関連記事 めがねを壊しやすい季節 の掲載はこちら