修復前
修復後
日本国内で販売されている木製めがね(ウッドフレーム)の多くに名を連ねるGold&Wood。 その名の通り 金や木や水牛の角を使って作るめがねはすべてハンドメイドであり、素材・製法・装着感・質感など、随所にこだわりを感じるブランド・フレームです。 天然素材は軽さや肌触り、色味や質感が独特なのが特徴ですが、その分加工が難しく 様々な強度が求められる めがねに成型するには不向きと言えます。 しかし、製品に向いていないから必要ない という訳ではなく、自分が求めているめがねがこれだ、と思うならその人にとってそれでいいのだと思います。 調整などの扱いが難しい製品を置くショップでは、きちんとその事を理解・説明し、求める方に勧めていると思います。 本題に戻りまして、ウッドフレームの中でも1番多い破損個所 リム割れ(裂け)ですが、そもそも木はほとんど柔軟性が無く、製造方法によっては仕方ない症状です。 顔幅調整が出来ないウッドフレームにバネ丁番が多いのはその為です。 また、木は吸湿する性質がある為、加工方法や時期によっては、ほんのわずか伸縮するものがあります。 そのような素材の特性がある為、ウッド素材リムに直接レンズを装着する加工方法は向いていません。 鯖江にあるウッドフレーム専門工房では、ウッドに溝を掘り金属リムをそこに入れネジ止め装着させ レンズをはめる作りにしており、本体に負荷が掛かるのを逃がすことで、きちんと素材に対した対策がなされています。 しかしながら壊れてしまった場合、セルロイド・アセテートのように溶着が出来ないので、接着しかありません。 当店では特殊な材料と方法により、修復痕を極限まで減らし、違和感の無いよう丁寧に仕上げています。 ただし、完成後ご使用頂くのはお止めいただき、あくまでもコレクション観賞用としてお使いください。 過去にもウッドフレームの修復事例を掲載していますので、ぜひそちらの方もご覧ください。 ご依頼主様、使用出来そうに見えますが、ご使用なさらないようお願いしますよ。
過去の事例1 https://www.feelseeds.jp/case/archives/192
過去の事例2 https://www.feelseeds.jp/case/archives/105
過去の事例3 https://www.feelseeds.jp/case/archives/110
修復費用 | 約 28,000円 |
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期間 | 約 4週間 |
修復後
左側から
修復後
正面から
修復後
裏面から
ウッドフレームと言えば
GOLD&WOOD