事例紹介CASE

ヴィンテージセルロイド テンプル 復刻再生 復刻再生

2021年10月5日 火曜日

  • ビンテージセルロイド テンプル 復刻再生

    復刻前

  • ビンテージセルロイド テンプル 復刻再生

    復刻後

使い込まれ どこか懐かしさを漂わす太めのセルロイドフレームのテンプル復刻再生ご依頼です。  聞けば 昭和の時代からご使用されているとの事ですので、少なく見ても30年以上前のヴィンテージメガネとなります。  なんとこちらのご依頼主様、壊れて困り果てた時 過去の当店の事例をご覧になられ、ご自身のめがねも同じ様な状況 という事でお問い合わせを頂き、加工させて頂く流れになりました。  一般的にセルロイド製メガネフレームの寿命は 5年前後と言われていますが、このめがねも大切に使われたのでしょう、30年という時を感じさせない状態に、使われている方の人柄が浮かびます。  このフレーム、全体的なコンディションも良く、よくある白化現象やひび割れもほぼ見当たりませんし、ご依頼主様の想いも汲み取り、一部分(テンプル)のみ復刻再生が適していると判断、しかしながら模様である柄の入り具合が微妙に合わず、全体見た目の雰囲気を合す為「ビール茶」と呼ばれる単色生地を使用し復刻しました。  まわりと比べて若干暗めに映りますが、ご使用時ほとんど気付かれないレベルのものであり、ご依頼主様もご納得。  できるだけ元のままで というご注文に沿って、丁番金具も元のものを再利用させていただきました。  テンプル中に入る芯金は新規にし、壊れたテンプルはそのまま形を残し、思い出として保管して頂けるように。  日本国内、セルロイドメガネをオーダーメイドで作れる所は、鯖江以外でも各地にありますが、テンプルに芯金具を入れて加工する「芯張り」が出来る所は ほぼ鯖江にしかありません。  その為、オーダーメイドで作る県外の工房では、「ノー芯製法」と呼ばれる、芯が無いテンプルで仕上げる事が多いです。  テンプルの中に芯金が入る「芯張り」と芯金が入らない「ノー芯」の良し悪しは今度改めてお話致します。  話を戻しまして、耳に掛かるモダン部分の曲げ具合も元に合わせ、全体を綺麗に研磨ツヤ出しを行い、完成しました。  出来上がりは ヴィンテージメガネとは思えない質感になり、それでいてどこか懐かしい玉型のセルロイド製メガネフレーム、また一つメガネの寿命を延ばすことが出来ました。  ご依頼主様、当店に辿り着いていただき本当に感謝いたします、末永く大切にお使いください。 
過去のヴィンテージメガネの掲載はこちら https://www.feelseeds.jp/case/archives/147      

復刻費用 約 60,000円
期間 約 6週間
  • ビンテージセルロイド テンプル 復刻再生

    新旧テンプル比較

  • ビンテージセルロイド テンプル 復刻再生

    ほぼ違和感ナシ

  • ビンテージセルロイド テンプル 復刻再生

    光沢が綺麗です

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