修復前
修復後
Chloe(クロエ)は 1952年フランスはパリで、ギャビー・アギョン によって創設されたファッションブランドであり、ブランド名イコール創始者 でないことも珍しいです。 1960年代になると、かの有名な カール・ラガーフェルド が主任デザイナーになったこともあり、様々な著名人が愛用するブランドとなって その名を広めました。 当店では初となるブランドの修復再生ですが、この曲智タイプのヨロイ折れは過去に多数手がけており、多くの事例を掲載しておりますので、今回は修復内容は割愛させていただき、この曲智の製造方法と見分け方を解説します。 セルフレームのヨロイ部分は大きく分けて2種類あり、この曲智タイプとそうでないタイプになります。 一般的なのは曲智ではないタイプの方ですので、通常のヨロイタイプと曲智タイプ、というのが本来の言い方になります。 めがねの智と呼ばれる部分(ヨロイとも言います)が曲げて作られている(そのように見える)ものが文字通り曲智ですが、実際の作り方はその部分だけ同生地を積み重ね、削り出して形を形成しています。 これは、セルフレーム生地の厚み規格が決まっており、全体が厚い生地から削り出して作ると、材料の大部分を無駄にしてしまう為、部分的に厚みが必要なものは、後で生地を積み重ねて厚みを出す製法になった為です。 材料を無駄にしない方法が、試行錯誤の上 生み出された訳ですね。 また、この曲智製法されたものは、よく見ると生地が積み重ねられた痕が残っています。 レンズがおさまっているリム部分から 少しづつ視線をヨロイ側に移して見て下さい。 うっすらとスジが見えると思います。 曲げて作られたように見える部分も、実際は生地を積み重ねた後、削り出して作られているんですね。 では、ブリッジ部分の高さも積み上げなの?という疑問がでますよね。 今回は長くなりましたので、ブリッジ部分の製造方法は次回また改めてご案内しますね。 ご依頼主様、どうもありがとうございました。
修復費用 | 約 27,000円 |
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期間 | 約 4週間 |
修復前
修復後
修復後 上側
修復後 アップ