ようこそ! めがね修復・復刻保存館 Feel Seeds のホームページへ訪問いただきありがとうございます
今回は、画期的!セルフレームにレンズ止め?と題し、あり得ない発想のめがねを形にした「レスザンヒューマン」のご紹介になります
一体何が画期的なのか、当店独自目線でその辺も分かりやすくご案内しましょう
めがねの素材は大まかに2種類あり、メタルフレーム・セルフレーム・がそれに当たります
この2つの素材で作られためがねは、その特徴を生かし それぞれ独自の構造で製品化されます
その大きな違いの一つが「レンズの止め方」であり、基本伸縮しない金属はネジで留め、伸縮するセル(プラスチック)はその特性を活かして止める、ということです
その「いままでの定説を覆す」のが今回ご紹介のフレームとなります
早速画像と共にご紹介していきましょう!
すごい発想!
過去にもレスザンヒューマンの紹介事例がありますが、このブランドかなり攻めてます
今回もめがね業界に物凄い衝撃が走った事でしょう!
「ありえない」を「ありえる」に変える事、それがどれほどの事か
わかりやすく簡単に説明していきましょう
今までセルフレームにはレンズ止めがありませんでした(必要ないのです)
フラスチック特有の「素材の伸び・たわみ」を利用し、レンズが収まるV字の溝「ヤゲン」を作る事でレンズがパチッとはまり、落ちない構造です
裏面金属部が青いのはなぜ?
金属では素材が簡単に伸びる事はありませんので、リムと同サイズのレンズを入れる際、圧入して入れる事は無理です
その為、リムの輪に1ヶ所切れ目を作り、レンズ止めと呼ばれる構造を作り、切れ目の上下をネジで止める(締める)役目を作ります
言葉だと表現が難しいですが、レンズに対して金属リムを外側から被せるようなイメージでしょうか
その内側にあるレンズが落下しないように、ネジを締めていく事で輪の直径が引き締められ、レンズとリム(輪)のすきまが無くなった所でピタッと留まるという感じです
しかも左右非対称!
構造は理解出来ても 全く素材が違う場合、同じ作りではうまくいきません
それはアセテート(熱可塑性樹脂)に避けられない、素材の縮みです
厄介な素材の縮み、これは「どの部分がどの程度縮む」と決まったものではありません
それはレンズ止めを固定すると、どこかに支障が出る事を指します
それも考慮してかこのモデル、ネジを締めきってもレンズ止め部分の金属が少しガタつくように「あそび」を作っています
フレーム素材の特性をよく考えて作られており、「なるほど!さすが」と唸ってしまいます
紫色に見える仕組みはコレ!
更に尖ったブランド、左右非対称のレンズ止め部 尚且つ、前面を赤の生地、裏面を青の生地、2つを張り合わせ、正面からは紫色に魅せるというこだわりぶり
2枚目の画像、裏面金属部が青く見えたのはこのせいです
左右非対称のめがねは目立ちますが、そこにプロをも唸らす仕組みを組み込む、常識破りのブランドにしてやられたり、です
当店の掲載情報を読まれているショップの方にもきっと「衝撃が走っている」事でしょう
そう考えると、まだまだめがねはチャレンジ出来る、ワクワクしますね!
いかがでしたでしょうか?
いままでの定説を覆す「セルフレームにレンズ止めを付けた」レスザンヒューマン、細部に渡りこだわりが見えますね
このレンズ止めを作る事で、フレームの縮みに対応した造りとなり、そこからくる不具合をカバーします
縮みでレンズが外せなくなることもなく、フレームが反る事も軽減できます(大きく反るのは大抵下側です)
全てにおいて画期的とまでは言えませんが、当たり前に誰もしなかった事をやってのけているこのめがね
過去に何万本とめがねを見てきた私でも、まだまだ驚くめがねがいっぱいありますね
アイデアって尽きる事が無いですね! しかもそれを形にした努力を称えたいです
以上、画期的なめがね「レスザンヒューマン」のご紹介でした
最後までお付き合いいただきありがとうございました
今後も不思議・面白い・尖ってる・様々なめがねを見掛けたらご紹介したいと思います
どうぞお楽しみに