復刻前
復刻後
3層張り合わせの生地で製造され、内側の生地が花柄を連想させるおしゃれなドルチェ&ガッバーナのフレームです。 つい先月、シャネルで同ヵ所同パーツの復刻を掲載しまして、この様になってしまう理由と壊れるめがねの特徴を解説しました。 今回はこのタイプのめがねで実際当店で行っている加工と対処をお伝えします。 このタイプのみならず、めがねにとってテンプルと前枠の合口は最も力が掛かる部分の一つです。 プラスチックフレームの主要素材であるアセテートは縮むので、ほぼ必ずこの部分の生地と金具の間に隙間が出来ます。 隙間が出来た際、飾り金具を止めている細いピン2ヵ所に集中して大きな力が掛かり折れてしまう為起こる現象です。 力を広い面で受け止めていたものが細い点で受け止める事になり強度が持たない為、強度を持たせる素材に変更し太いピンを溶接し複製しています。 また、プラスチックの縮みは更に進行する可能性がある為、埋め込むピンの長さも長くし、多少の縮みには持ちこたえる作りに変えています。 最終的に強度のある樹脂で金具とプラスチックの隙間を無くすと同時に強力接着固定させて完成です。 隙間が大きい場合は金属を厚く作成する場合もあります。 このように二重・三重と対策をしておく事で同じ現象が起きにくい状態にしています。 当たり前ですが、縮みはメタルフレームでは起きない現象だということも覚えておくといいですね。
復刻費用 | 約 25,000円 |
---|---|
期間 | 約 4週間 |
復刻後メッキ前
メッキ・取付後
復刻前テンプル広がり
復刻後テンプル正常