修復前
修復後
1920年代に製造された、ヴィンテージの縄手フレーム
100年もの時を生き永らえたこちらの貴重なフレーム、左の縄手は外れ 右側はブラブラの状態で、共に緑青も発生していました
「大切なフレーム」という事で修復のご相談を受け、その後ご依頼の流れとなりました
ヴィンテージメタルフレームの場合、酸化・腐食・による劣化が見られるものが多く、現世に残るものでは細やかな彫金など施されたものを見掛ける事もあり、手掛けるには一筋縄ではいきません
丁寧に慎重に取り扱ってもリスクがゼロではない旨をご案内し、承諾を得た方のみ引き受けさせていただきます
縄手の場合、縄途中で折れたものは基本的に交換推奨しますが、ヴィンテージとなると意味合いが変わります
また、破損部が溶接熱で金属がなまらないよう、最新のレーザー溶接で加工します
テンプルやリム内には腐食・緑青が見られ、こちらも丁寧に取り除いていきます
細身の縄手は研磨が難しく、ビンテージである事もハードルを上げますが、技術と経験で一つ一つクリアしていきます
メッキ前の進捗ご案内時には、「黄色味を濃くしたい」とご要望があり、そのように軌道修正しました
進捗配信のご案内では今回のように「仕様の途中変更」も可能なケースもあり、あらゆる面で便利です
今回の仕様変更も功を奏し、「好みに仕上げていただいてありがとうございます、本当に感謝です!」とお言葉を頂けました
実際手にされ「やはり完璧な仕上がりです!大事なメガネなので感無量です」と評価を頂け、こちらも感無量となりました
100年も前の先人の技術によって生み出された 貴重なめがねの再生に携われ、大いに勉強になりました
この経験もこの先携わっていくであろうフレームへの加工技術に結び付けていきたいと思います
ご依頼主様、とても貴重な経験をさせて頂きありがとうございました、どうぞ大切になさって下さい
修復費用 | 約 30,000円 |
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期間 | 約 3週間 |
ビフォー
アフター
特殊なブリッジ・鼻当て
彫金細工の美しさ