復刻前
復刻後
よく使い込まれたK18製ナイロールにセル輪とモダンがべっ甲という高級フレーム
アセテートほどではないものの、べっ甲も気温や乾燥などの条件で縮みます
しかし、ドンドン縮んでいくものではなく諸条件で元に戻ります
そのような事もあってか、普段使いの中で いつの間にかリム切れ、というケースはあまり聞きません
今回はべっ甲では珍しい「セル輪」タイプ、そして「リム切れ」です
しかも、べっ甲からセル輪へのいわゆる「ダウングレード」となりました(勿体ないですね)
セル輪については数えきれない程掲載しているので、今回は違った視点でご案内します
今回のセル輪はナイロールタイプですが、作るにはフルリムタイプと比べ一手間掛かります
フルリムとナイロールの違いと言えば、レンズが納まる周囲部分が全てメタルか、メタルとナイロン糸とのミックスか、の違いです
セル輪の場合、フルリム形状なのでレンズが納まる内側はヤゲンと呼ばれるV字の溝がぐるりと1周の所までは同じですが、外側は違います
フルリムの場合 セル輪の外側にあるミゾはコの字か逆V字にする事でフレーム本体のリム内側にきっちり納まりますが、ナイロールはそうはいきません
半分まであるメタル部分は上記同様ですが、ナイロン糸で止める部分は糸の細さのミゾにしなければいけないからです
これを作るには別の工具・道具で行う為、一手間多くなる訳です
作る形状が変われば、それ専用の道具に変えないと作れない、という事ですね
正面からセル輪の形状だけ見れば同じ様でも、メタル用とナイロール用では一手間違う、というのをご理解いただけたかと思います
セル輪ひとつでも違った視点で見れば「へぇ~、そうなんだ!」と思う所が沢山ありますね
当ホームページでは、見るだけでもプチめがね通になるような、お役立ち情報や知識 面白めがね情報など、多数掲載しています
他では絶対に語られる事の無い情報まで盛り沢山にお届けしています
修復技術のみならず めがね好きの方ならきっと役に立つこと間違いナシです
ぜひ応援よろしくお願い致します
※過去のべっ甲のダウングレード掲載はこちら
復刻費用 | 約 45,000円 |
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期間 | 約 6週間 |
切れました
アセテートで復刻
フレームはK18
綺麗に完成