復刻前
復刻後
TUMI(トゥミ)は、アメリカのニュージャージー州を拠点とする 鞄の製造販売メーカーであり、日本でもその高級品は知名度が高いブランドです。 今回は、そのTUMIブランドめがねの、左テンプル樹脂丁番の復刻再生事例になります。 このフレームの特徴は、フロント(前枠)がセルで(アセテート製)、テンプルがカーボン製、テンプル丁番部分はプラスチック樹脂と、3種類の異なる素材を使って作られている所ですね。 復刻再生部分にあたる丁番部分は他と素材が違う為、TUMIのロゴ飾りを内側からネジ2本で留める仕組みとなっており、ブランドを主張しつつ異素材を組み立てる構造です。 ただし、このフレームを見ますと フロント側の金属丁番はしっかりしていて、尚且つテンプルはカーボン製の為硬く 堅牢な作りとなっており、過度の衝撃が加わった際 一番破損しやすい部分はテンプル側の樹脂丁番になってしまいます。 元から強度を保つために 丁番自体が厚めに作られていますが、どうしてもカーボンや金属には劣ります。 当店で復刻再生してもそこは同様なのですが、ご依頼主様曰く、普通に掛けられれば良い、との事でしたのでご依頼をお受けする流れとなりました。 ご説明の通り、強度が万全とは言えない為 復刻新規パーツは元より全体的に太く設計し、樹脂の途中割れを防ぐ構造にしましたが、丁番のコマ部分の厚みは変えられないのが残念です。 また、この小さいパーツが、テンプルの開き具合・傾斜具合などに直結する為、トライ&エラー いくつも試作品を作り微調整します。 ビシッと調整具合が整えばいよいよ表面を整え、見た目を仕上げて組み立て完成です。 めがね業界で唯一、樹脂パーツを3Dプリンターでオリジナルワンオフ製作する当店ならではの加工が出来ました。 通常のご使用には全く問題なく、強度も保つことが出来ました。 ご依頼主様、TUMIのめがねが甦りましたよ 大切にお使いくださいね、ありがとうございました。
復刻費用 | 約 22,000円 |
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期間 | 約 3週間 |
復刻後
復刻後 内側
復刻後 新旧比較
右が新規作成パーツ
トライ&エラー
試作の数々