修復前
修復後
近年の軽量樹脂フレームの先駆け的存在・素材として数多く見掛けるTR-90(グリルアミド)はポリアミド系の樹脂で、メガネフレーム以外では哺乳瓶などの素材としても扱われ、人にも環境にも優しい素材と言えます。 今回は右のテンプル中央付近で、熱によって溶けてねじれ、首の皮一枚でギリギリつながっている状態の修復事例になります。 この低価格フレームの熱による破損を直す訳ですから、ご依頼される方は直ったら使いたい訳で、当店 フィールシーズ ではお受け出来ず、鈴木眼鏡工業㈱で取り扱ったものになります。 あまりない事例になりますので、あえて今回掲載しました。 溶けた部分は一度カットして切り離し、断面を整えます。 整えた分短くなりますので、パテ埋め・肉盛りをして揃えます。 接合部は樹脂のみの場合強度が出ない為、骨組みを入れます。(テンプルが簡単にねじれて回らない工夫もします) 最後に表面を削り、その後磨き、最後につや消し加工をして完成です。 修理金額はこのフレームを購入された時より確実に高くなっています。 余談ですが、軽量樹脂フレームとしてもう一つ有名なウルテム(ポリエーテルイミド)が同じ症状の場合、修理不可能ですのであきらめてください。(当店のみならず、可能な所はありません)
修復費用 | |
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期間 |
修復前 →
一旦カット →
修復後 完成
別角度 修復痕
わかりますか?