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極度劣化プラフレーム 研磨再生サンプル 前編 サービス案内

2020年5月11日 月曜日

経年劣化 研磨修復再生

上 研磨前
下 右リムのみ研磨後

いつも めがね修復・復刻保存館 フィールシーズをご利用いただきありがとうございます。

今週は前・後編に渡り、極度の経年劣化プラスチックフレームを限界まで修復研磨再生したものを紹介します。
このフレームは以前に修理目的でお問い合わせ頂きましたが、あまりにも経年劣化がひどく、望まれる状態に程遠い具合にしかならないとの診断に断念し、廃棄処分もしくは好きに使って良い、とお許しいただいたものです。
様々な視点から数多くの画像をお見せする為、比較2枚の画像形式で前・後編に分けてお伝えします。
比較画像はすべて左上側がビフォー、右下側がアフター、の形式で載せてあります。

まず左画像ですが、右リム上部のライトの反射を見比べてもらえば、ライトの形状がくっきりかどうかでお分かりいただけるのではないでしょうか。

 

経年劣化 研磨修復再生

上 研磨前
下 研磨後

この左画像は、右テンプルの内側をアップで撮ったものです。
ご覧の通り、白化・ひび割れが物凄く、研磨後の画像でも亀裂残りが確認できます。
研磨後凹凸がない部分はしっかりツヤも出て、白化現象も取り除けていますが、深い亀裂の奥までは除去できず、フレームの劣化具合のひどさが分かります。
前編は主に加工前後のツヤ再生具合をお見せして、後編は限界まで削り磨いた加工処理痕を分かり易くお見せします。
このフレームを所持されていた方へ伝えた後、諦めた事が分かる決定打のひとつですが、ここまで徹底的に研磨加工をしてもこんなに亀裂残りがある、ということです。
一般的な修理工場や、メガネショップでは到底ここまで手を掛けないレベルまで加工処理しています。(詳しくは後編でお伝えします)
表面に亀裂があればそこから劣化しやすく、しかもかなり削り込んででいる為、強度も落ちています。
ここまで出来たならもう少し何とかならないか、と思えてしまいますがこの時点で限界を超えました。

 

経年劣化 研磨修復再生

上 研磨前
下 研磨後

このフレームのブリッジから右側半分だけを徹底的に磨き上げ、左リム割れはあえてそのままにしています。
左右比較する為そのようにしてみましたが、アップで加工前後同部分比較をお見せするようになった為、全景画像は比較が分かりにくいものもありますがご了承ください。
この左画像は、右ヨロイ付近を上側から写したものですが、とてもわかりかり易いと思います。
全体の白化、装飾である七宝の変色、ライトの反射、そして後編でお伝えする厚みの差、などどれを見ても一目瞭然です。
ここだけを切り取ってみれば、同程度の劣化具合のフレームをお持ちの方も、研磨すればここまで修復できる、と思われるのではないでしょうか。
当店では加工後の事も考え安請け合いしないようにしています。
結論を言いますと、ここまでの状態であれば遺品・形見を綺麗にする、という目的ならば十分にやる価値がありますが、使用する為のものであれば費用対効果が釣り合わず、実用強度にも満たないです。

 

経年劣化 研磨修復再生

上 研磨前 
下 右側研磨後(右リム)

当店へのお問い合わせでも、修復・復刻の程度をよく聞かれます。
なるべく誤解の少ないように、多くの画像・事例・コメントを載せるようしていますが、全てをカバーできる訳ではないので、都度お伝えもしています。
また、当店特有のLINEによる進捗画像配信サービスは、現状をお伝えするには大変分かり易くて良いものです。
通常では、預けた物が返ってくるまでどの様になっているか分からないですが、途中の状態を画像と解説付きでお知らせ出来る為、なぜそうなのかが納得できます。
例えば、ここをもう少し加工して欲しい、という要望はよくあるものですが、そこで止める理由や、もう少し寄り添える箇所など、リアルタイムでやり取りできる為、到着後の思い違いがほとんどありません。

左画像では、フレーム下側を写している為加工は右側に見える方ですが、反対側と比べツヤ感・厚みが違います。
今回は引き気味撮影している為分かりにくい点も多少あったかと思いますが、後編はアップが多いのでより分かり易くお伝えします。

前編最後にもう一度言いますが、ここまで劣化していたらご使用される為の加工はお勧めしませんし、当店ではお受けしておりません。
それをご理解いただくためのサンプルになります。
思い出として綺麗な状態で残すのであれば、ご協力いたしますのでどうぞよろしくお願いします。


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