セルロイド・アセテート ツヤの違いを徹底検証!
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今回は、ツウな質問 セルロイドとアセテートの光沢(艶/ツヤ)の違いはあるの?についてご紹介します
ネット上で調べると、セルロイドの方が独特の深みのある光沢がある、というような記事を数件見掛けます
ただし、一般の人にその違いは分かるのか?と言うと、最低限比較が無いと分かるはずもありません
実際私もほぼ毎日、両方の素材に触れますがその違いはほとんど分かりません
そこでめがね業界初の試み?プラスチック製2大めがね素材「セルロイド・アセテート」ツヤの違いを検証します
比較検証するにあたり、今当店で用意出来る範囲での検証となります、全く同条件ではない事をご承知おきください
今回それぞれ黒色・セルロイドが5㎜厚 アセテートが6㎜厚の板材を使用して表面を研磨し、正面から・光を反射させ・ライトの下で・それぞれ光沢の違いを見て行きます
それでは検証開始!
両素材を磨いて差を確認します!
まずはそれぞれの生地の加工前状態からスタートします(下画像左端)
現在主流のアセテートは素材も新しく、元々かなり光沢があります
一方セルロイドは随分と過去に仕入れたもので時間が経過しており、表面が白く くもっています
まず最初はこの状態で比較し、次に研磨して同じ様にツヤを出していきます
研磨しツヤを出した画像が左から2枚目のもので、素材上側10㎝程度が磨いた部分です
セルロイドは元々全体がくもり、白っぽくなっていたので判別しやすいですね
鏡面に映り込む対象物の差はどうでしょうか
念の為別々に写して見てみます
よ~く目を凝らして見ると、影の部分の黒味に若干の差があるような、、、セルロイドは少し褐色がかった黒に見える これが深みなのか?
印象としては、セルロイドは温かみのある暖色系に感じ、アセテートはクールな寒色系といった感じです
上 白っぽいのがセル
下 黒くツヤありがアセチ
左側 セルロイド
右側 アセテート
セルロイド側
黒さに深みがある?
アセテート側
ライトの輪郭に差が?
ライトを当てて比較してみます!
黒味の差はかなり微妙でしたが、今度はライトを当て光の反射の写り具合を比較してみます
なんとこちらは驚きの結果になりました
下画像4枚どれを見ても分かりますが、写り込む「モノの鮮明さ」に差がでました
セルロイドは少しぼやけて写り、アセテートは鮮明に写り込みました
このような差が出るとは想像だにしていなかった為、私も驚きです
左 セルロイド
右 アセテート
色味の差より輪郭が?
アセテート側が鮮明に!
セルロイドは電球の輪郭が
若干ぼやけている?
アセテートは電球も傘も
輪郭がクッキリ!
結果、ツヤの違いは若干あるように思えます、が
検証の結果、色味の違いはほんの僅か、それよりも鏡面の映り込みに差が出る、といった不思議な結果となりました
しかし検証素材がまったく同条件ではありません
セルロイドは経年劣化で縮みが起き、素材内部の構造が少し狂い、本来の映り込みにならなかったのかも?しれません
言い出すと諸条件による見え方の違いはキリがありませんが、色味や映り込みに若干差が出ることはほぼ間違いなさそうです
今回の検証は良い勉強になりました
次に機会があれば、新しいセルロイド製フレームを研磨し、映り込み具合を見てみたいと思います
輪郭がハッキリ鮮明に映るでしょうか?楽しみです
いつの日か、試すことが出来たらまたご紹介させて頂きます
どうぞご期待ください!