研磨でどのくらいツヤが蘇るか、徹底解説!
ようこそ!めがね修復・復刻保存館 フィールシーズのホームページへ訪問いただきありがとうございます
今回は 最近ご依頼の多い「研磨ご依頼」の中で 特に多い質問の「どのくらいツヤがよみがえる?」について詳しく教えます。
アセテート・セルロイドフレームであれば、長年の使用でくもりや白化、細かなヒビなど表面の状態に変化が表れます
それは いぶし銀のように味のあるものではなく、フレームにも 見た目にもよくありません
そんな時、当店で研磨加工を行うと、「どの程度までツヤが蘇るのか」を、実例をもとに画像でご案内します
結論ですが、新品購入時の8割程度は復活するもの、と思ってよいでしょう(劣化(特にヒビ)の激しいものは除く)
それではご案内します
事例1 TOM FORD
症状 白化・くもり・金属腐食
下記画像の通り、ものすごい状態のテンプル先端です
元のカラーは黒ですが、それすらも判別できない程の劣化具合で、汚れの付着やロゴプレートの劣化まで「かなり年季の入った」状態です
表面を削り落し、丁寧に磨きを重ねる事でここまで復活しましたが、金属部の腐食による劣化はどうにも出来ません
お客様は仕上がり具合に大変ご満足されましたが、欲を言えば「もっと早くご依頼頂ければロゴプレートも綺麗に出来た」と、手掛ける側に少し悔いが残る納品となりました
劣化のオンパレード
研磨後
事例2 極太フレーム
症状 全体無数ヒビ
お次はこちら、ブランドは不明ですが極太フレームのテンプルと右フロント側
一体どのような使用方法だとこうなるのか?聞きたいほどの症状で、無数にヒビが入っています
実は一番厄介なのがこのヒビ割れで、表面に堆積される白化と違い深さがあり、表面を削るぐらいでは完治しません
こちらのフレームもヒビの完全除去とはなりませんでした(拡大して見てください)
ここまでツヤを復元するには、フレームの形が変わるほど削る為、あまりお勧めできません(しかもその分高額になります)
ビフォー・アフター
ビフォー・アフター
事例3 フォーナインズ
症状 全体白化
最後はこちらのフォーナインズ、全体が粉を吹いたように白化しています
事例1のトムフォードは白化部分の汚れから、皮脂汚れ・汗によるものが主でしたが、こちらの場合はお風呂や温泉によるもの
事例2の全体ヒビよりはかなり軽傷ですが、フレームがこの状態という事はレンズにも影響ありと見れます(熱に弱い為)
白化の場合、大抵表面を削ぐことで改善出来ますが、磨けない部分(今回は飾り周辺)には白化が残ります
アフター画像を拡大してもらうと、テンプル飾り周辺が白く縁取りされたように見えるのは、処理しきれない白化残りです
この状態で依頼されるものは、入浴専用のフレームとレンズを予備で作り、ご使用環境を変える事をお勧めします
白化 ビフォー
白化 アフター
特に状態の酷い3点の事例から、磨きでどの程度までツヤが蘇るのか、を見てきました
新品同様じゃないか!と思われるかもしれませんが、比較差が激しい為であり 決してそうではありません
それと同時に状態酷いものは、その分削り・磨きも強く深くしなければならず、フレームのアウトラインに影響が出ます
特にエッヂが鋭角なフレームは丸みが分かりやすくなるのでご注意ください
ヒビが酷いフレームは加工をお断りする場合もあります、そうなる前に適切に処理する(依頼する)、を心掛けてください
そうすることで新品購入時の8割程度はツヤが蘇り、またこの先も快適にご愛用頂くことが出来ます
大切なのはご使用方法と日々のケアです、高温多湿は出来るだけ避け、ご使用後はめがね拭きで汚れを綺麗に拭き取りましょう
それでも表面がくもってきたら、当店にお任せください
それでは快適なめがねライフを!
※今後もお役立ち情報を発信していきます、どうぞご期待ください