テンプル内側表示
いつも めがね修復・復刻保存館 フィールシーズをご利用いただきありがとうございます。
今回は、修復やグラスリメイクに最適で肌にも優しい素材、チタン製品の見分け方をご紹介します。
チタン素材の見分け方で一番分かり易いのが、テンプル内側にTi-PやTITAN等の表示があるものです。
Ti-PはTITAN‐PURE=純粋なチタン、の意味です。
この表示があっても、ごく稀に主に中国製などのメガネで一部のパーツをチタン以外の素材を使い作られているものもあるようです。
製造国も注意して見てみると良いですね。
近年の日本製であれば、まずチタン100%だと思ってよいでしょう。
まずはテンプルの内側や、ブリッチの裏側・下側、鼻パットなど、TITAN表示を探してみて下さい。
丁番部
ヨロイとテンプルのつなぎ目、通称”丁番”部分です。
扉などではちょうつがい、とも呼ばれていますね。
画像のものは3枚の輪っかが重なったタイプですが(めがねでは3枚が主流です)中央の輪の上下角部分、エッジが削れているのが分かると思います。
これはチタンの丁番を使用している証拠です。
なぜこのような切れ込みが入っているのかは下の画像でも説明しますが、一言で言いますと、素材同士が削れるのを防ぐパーツを入れやすくする為の加工、ということになります。
チタンは硬いために可動摩擦で素材同士が削れてしまいます。
この素材削れを防ぐパーツを入れやすくするために、一部分の角を落としてあるのです。
ここに入る下の画像の帽子のようなパーツの円盤状の部分(帽子のツバにあたる部分)の厚みはなんと0.1ミリです。
テンプル丁番部
これは丁番部のネジを外し、輪の一枚側を分解した拡大画像です。
分解といっても、一枚の輪の上下に付いている極薄の円盤状のパーツを外しただけです。
これはワッシャーと言い、テンプルの開閉動作で硬いチタンの丁番同士が摩耗してしまうのを防ぐための役割をしています。
このパーツをはめて2枚丁番の中に収める時、角が削れた部分から入れやすいようになっているのです。
このワッシャーがあることによって、スムーズかつ、チタン同士が削れることなく開閉できるのです。
しかし、何万回と開閉動作が続くとさすがにワッシャーも摩耗して、テンプルにガタツキが生じたりします。
強くネジをしめてもテンプルがガタつく場合はこのワッシャーが摩耗した可能性が高いので近くの小売店などで新しく取り付けてもらうとよいでしょう。
(当店でご注文頂いた方にはもちろん無料で取付します)
この他には、クリングスの溶接部分でも見分けることが出来ます、また次回の特集でご紹介したいと思います。