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特に冬は要注意!
毎回少し違った目線から めがねのお役立ち情報をお届けする Feel Seeds
今回のお役立ち情報は、セルフレーム(セルロイド・アセテート製)に注意が必要な季節をご案内します
過去には、壊れやすい箇所・壊れやすい時期・など様々特集してきましたが、今回は樹脂の特徴と四季のある日本の環境にスポットを当てての特集となります
セルロイド・アセテートは50度ほどの熱で少しづつ曲がり、その反面気温が下がると固くなり弾力を失います
このため気温が下がる冬は弾力性を失い、衝撃耐性が落ち注意が必要になります
そう、セルフレームに注意が必要な環境は冬・低温環境です
室内外の気温差は大きい
一例として気温が25度の時には耐えた曲げ耐性でも、マイナス5度では簡単にパキッと折れてしまう事もあります
特に細いフレームやノー芯(セルロイド)のテンプル調整は要注意です
製品としては全く異なりますが、チョコレートや飴細工の性質を想像してもらうと分かりやすいでしょうか?
その特性を理解し、例えば冬、屋外でスポーツをされる方は、それ専用に別の予備めがねを持ち、ご使用されると良いでしょう
特に気温に左右されにくいチタンや曲げ耐性のあるベータチタン製品は、季節を問わず一番のおススメです
樹脂製フレームがお好みであれば、低温環境でも影響の受けにくい TR-90/グリルアミド製のめがねもオススメです
縮みから起きる金属芯の飛び出し
また、意外と知られていないのが、セルフレームは温度差で縮むという事
慣れない人の熱調整、ストーブやヒーターなど熱源の近く、サウナ内、夏の日中 車のダッシュボードに置いたまま、、、などは素材の収縮が進みます
これらからも分かるように、冬の温かい室内から一気に寒い屋外への温度変化は、セルフレームへ悪影響となります
元々サイズが合っていたフレームでも縮んでいくと負荷が掛かり、これによって通常よりも脆くなる、といった負の相乗効果も重なり、ちょっとした衝撃で残念な事態になる事も
冬の低温環境は熱可塑性樹脂の粘りを低下させ、衝撃耐性を低くさせる為 脆くなりやすく注意が必要、という訳ですね
これをご覧になった方は、「冬に樹脂製フレームを掛けている人がいっぱいいるじゃないか!」と思っている事と思います
そう、めがねに極端な負荷のかかる使い方をしなければ、冬だから簡単に壊れる、といった事はありません
ただし、夏と同じ感覚でご使用されると痛い目に合う場合がある、を知っておいてください
プラスチックフレームが冬の季節、当店に緊急入院するのが多いのはそのせいもあるからです
正しい使用方法を知り適切に扱う事で、綺麗な状態で永くご愛用頂ける、という事をお忘れなく
約半年前の今から準備、その時期にはしっかりと対策が出来ているのが望ましいですよ!
以上、「セルフレームに注意が必要な季節」の特集でした