鼻当てが正面に!!
上から見ても おかしな?
通常は外側にある飾りも!
通常は内側にある
丁番とネジと刻印
いつも めがね修復・復刻保存館 フィールシーズをご覧いただきありがとうございます。
今年最後を締めくくる掲載は、めがね修理歴25年超「めがね修復マイスター」の名を語る私も初めて見る 面白いめがねシリーズ第2弾、
表裏逆の構造? バレンシアガのセルフレームをご紹介します。
画像を見て ん?なんかおかしい? とすぐに気付いた方はきっとめがね好き、もしくは何かめがねに携わる方では?な このバレンシアガ。
しかしよくよく見れば、通常外側にあるはずのものが全て内側に、内側にあるはずのものが全て外側に、一体誰の発想で作られたのでしょうか?
鼻に乗せるための鼻当てパッドも正面(表側)に、顔に添わせるためのフロントカーブも正面側に逆カーブとなっています。
テンプルは通常外側に取り付けるブランドロゴ飾りが内側に、通常内側のシルク印刷・ブランド名印刷が外側に印刷され、極め付きは丁番まで外側に飾りのように付いています。
しかし、テンプルを開閉する為には丁番が必要、そこはちゃんと内側にも付けられ、普通にテンプル開閉できるよう作られています。
めがねの形にはなっているので、一応掛けられるようですが、掛け心地などには不具合が出そうですね。
この表裏逆作りのめがね、物理的には製造可能ですが、普通に考えればまず作りません。
まったく人間の顔に適しておらず、その為販売要素も無く、イコール売れない・必要がないめがね、だからです。
その逆をついた発想、他にない・真似のできない裏をかいた作品です。
今やファッションの一部となっているめがね、コアなユーザーにはウケそうですね。
勇気を持ってこのめがねの製造・販売に踏み切った企業さんに驚かされます。
余談ですが、最近TVで左右違う玉形(丸と四角)のめがねを掛けた方を目にする機会が何回かあり、他ブランドでも同じような構造のものはいくつか知っていました、あれは普通に「アリ」な作りで、左右別と表裏逆ではハードルの高さの次元が全く異なりますのであしからず。
めがね修理業25年超、触れて・見てきためがねは累計30万本以上の私も初めて見るぐらい、このバレンシアガ とっても珍しいめがねです。
日本ではまず作られる事の無いめがねといって過言ではありません。
当店を訪れためがね好きな方・たまたま当店を見掛けた方・業界内の方?、様々な方に興味を持ってもらえたらいいなと思い、掲載しました。
今後も面白いめがね・珍しいめがね、見付けましたら掲載します、どうぞお楽しみに。
※過去に掲載した面白めがね その1 「マンモスの牙で出来ためがね」 はこちら ➡ https://www.feelseeds.jp/information/archives/155