
修復前

修復後
ペルソールは、1917年にジュゼッペ・ラッティが創業したイタリアの高級アイウェアブランドです
ブランドの特徴として、テンプルの柔軟性を高める「メフレクト」システムは画期的で、私も最初見た時は度肝を抜かれたほど、強い印象が今でも残っています
この「メフレクト」とは、テンプル途中に特殊金属を埋め込み「蛇腹」のような構造を作り、アセテートでありながらもその部分が柔軟に広がる(しなる)事でフィッティング・掛け心地を良くするというもの
こんな仕組み誰が考えたんだ?と唸ってしまう構造に、そのブランド名を忘れないものとなりました
特殊すぎる構造は、時にウィークポイントにも成り兼ねません
アセテート(熱可塑性樹脂)は縮む性質を持つ素材であり、小さく刻まれたその部分が縮めば、いい塩梅だった機能性に隙間が生じ、掛け心地に影響します
今回はまさしくそんなご依頼でした
テンプルの合口(あいくち)部分とメフレクト部分が縮み、テンプル幅が広がり変形してしまったフレームの修正ご依頼です
特にメフレクト部は、構造上何をやっても後々再び広がり始める事が避けられない、といった旨打ち合わせた所、合口部分のみ開き幅修正を、の流れとなりました
偶然にもこのフレーム色と類似した材料生地を持ち合わせており、それを溶着加工していきます
画像をよく見て頂くと、左テンプルのビフォー・アフターで分かる、ロゴ飾り左側のスペースの違い
類似生地を溶着して幅詰めした事で生まれたスペースがお分かりいただけます
出来るだけ後付け感を出さないよう細心の注意を払い丁寧に加工し、元々あったかのような仕上がりへ向かいます
同時にメフレクト部の歪みも修正し「掛けられない程の幅」を「ぴったりフィットする幅」へ作り変えました
完成品を手にされたご依頼主様からも、「855のヨロイとテンプルの接合が修復したとは思えない程の色合い、加工精度でオリジナルの様な仕上がりで大変満足しています」と高くご評価を頂くことが出来ました
ご依頼主様、今回はどうもありがとうございました
メフレクト部は、仮にでも何かで埋めてお使いいただくと、より装着感が良くなると思います
どうぞ大切にお使いください
| 修復費用 | 約 20,000円(特別価格) |
|---|---|
| 期間 | 約 3週間 |

ビフォー
ロゴ飾りに注目

アフター
左側スペースが変化?

右側表面も

右側裏面も