加飾前
加飾後
新しい期の始まりでもある4月、今回はそんな節目に相応しい事例の紹介となります
レンズの形(玉型)が大きな真円の珍しいフレーム、聞けばオーダーメイドフレームとして作られたそうです
しかもこちらが勝手に想像した「お年を召された男性のご愛用品」ではなく、持ち主は女性です(ご年齢は伏せます)
他では見掛けないデザイン・見た目がお好きなご依頼主様、テンプルに自分のイニシャルである「M」を入れる事が出来ないか、とのご相談から始まりました
イニシャルを入れる方法は多々あれど、ご要望は「色はゴールドで盛上がり感があり 角は丸みがあるもの」との事
色々考えた末 辿り着いた結論は、「高蒔絵/たかまきえ」です
蒔絵とは、漆器に漆で絵や文様を描き、その上に金属粉や色粉を蒔いて装飾する日本の伝統技法の事を言い、高蒔絵とはその名のごとく、蒔絵の工程を繰り返し行い盛り上げ、高さを出す技法になります
せっかくの世界にたった一つなら、伝統工芸の職人の業をあしらうのが相応しく、「お望みに叶う最適な方法」という事でご案内し ご依頼の流れとなりました
ヒアリングを進める際中では、「それならいっそ、字体も職人さんにデザインして欲しい!」とご依頼主様
すぐさま蒔絵職人さんと相談し、「やりましょう!」となり、越前漆器が誇る女流蒔絵職人のセンス溢れるMの字体に決まりました
早速加工に取り掛かってもらうも、高蒔絵はその技法から一般的な蒔絵の何倍も時間が掛かります
更に世界に一つのめがねには「本金」を使い、発色・高さ・質感・にも違いを出していきます
湿度で乾く「うるし」を使う作業は、空気が乾燥する冬は時間が掛かり、仕上がるまでの時間に一層期待が高まります
何度も事前打ち合わせを行い完成した「ひとつの工芸品」は、蒔絵職人のセンスと技量と想いの詰まった素敵な仕上がりとなりました
いざ待ちわびた完成品を手にされたご依頼主様も「これは素晴らしい!ワンポイントが映えるわね」とお言葉を頂けました
見た目にも手触りにも分かるその盛り上がりは、永遠にご主人様のお顔の両サイドで輝き続ける事でしょう
世界にたった一つ それぞれ想いの詰まったオリジナルフレームです、どうぞ大切になさって下さい
ご依頼主様、素敵で貴重なご依頼ありがとうございました
加飾費用 | 想いの詰まった特別価格 |
---|---|
期間 | 約 8週間 |
ビフォー
アフター
デザイン性高いM
盛り感
伝わりますか?