修復前
修復後
Cartier/カルティエ は1847年、フランスの宝石細工師 ルイ=フランソワ・カルティエ からその歴史が始まる高級老舗ブランド
今や、最も名高い宝飾品メーカーのひとつと言われ、最も価値あるブランドとしても有名です
その有名ブランド「カルティエ」のツーポイント、ブリッジ折れのご依頼です
今回は、ご依頼主であるお姑様と、ご縁を繋いでくれたお嫁様、その2人3脚による物語です
最初のお問合せ時、今は亡き祖父からプレゼントされた 叔母のめがねが壊れてしまい、何とかなりませんか?とお嫁様からご相談を受け、最後に大きな感動が待っている「お嫁様とお姑様の心温まる物語」になる事はこの時点では知る由もありません
亡きお爺様からのプレゼント、と聞き それは何とかせねばなりません、丁寧に複数枚撮られた画像から診断、事前概算お見積りをさせて頂きます
しばらくし、ぜひ当店で加工をして欲しい、とのお返事があり、その流れに
何故か当店で加工するワケがおありのようで、私「ナゼでしょう?」の問いに「叔母がぜひそうして欲しいと言ってます」との事
更にナゼ?と首をかしげる感じでしたが、「3社に見積もり取りました 御免なさい、中で御社が一番高かったのですが、叔母がココにしてとの事でした」と、隠さずお話し頂けました
一番高額な店にあえて注文されるとは お目が高い!当然目一杯させて頂くしかありません
(お見積りの内容・やり取りなどから信用・選択して頂けたようです)
お姑様から めがねが壊れたのを相談され、修理工房を選び連絡を取ってくれたのがお嫁様、その中から選択してくれたのがお姑様、だそうです
素敵な信頼関係に幸せな間柄が垣間見えます
さて、本来の修理はというと、見た目をほとんど変えず、更に強度が出る方法をご提案し、全体をメッキし直す「フルリニューアル」でご案内、進行の流れとなりました
少しづつ姿が変わっていく途中経過も斬新で楽しんで頂けたご様子、私からお嫁様・お嫁様からお姑様へと、進捗やそのやり取りが伝わります
逆にお姑様から見た 加工の流れや私とやりとりの様子 も伺え、こちらも新鮮且つ やる気も増幅する事に
(こちらのお姑様、80代後半にしてLINEをサクサク・絵文字もドンドン使用される、驚くほどお若い方です!)
毎回進捗をお知らせする度、嬉しくなる程好反応いただくお嫁様、この様な方と接すると「進捗配信」は心に訴える・伝わるものがあるサービスだと再確認出来ます
完成間際には、やり取りが残り僅かとなる寂しさも混ざりますが、手掛けためがねはその先もお客様との関係を繋ぎます
手塩にかけ仕上がっためがねは まず最初お嫁様の手に渡り、「なんて綺麗にお直ししてくださったのでしょうか ピカピカ素敵に生まれ変わり感激しました あの真っ二つの眼鏡が信じられません」とお言葉を頂けました
後日、いよいよ持ち主様の手に渡り、果たして感動の再会は?
なんと、「叔母は眼鏡を見ながら泣いていました 想い出の品が、こんなふうに綺麗になって返ってきて本当に嬉しいと」
素敵なエピソードを聞き、そのめがねは鯖江への短い旅を終え、新たな人生を歩み始めました
ご依頼として、仕事として、めがねを修理したご縁が、私にこの様な大きな感動を生んでくれました
とっても素敵なお姑様とお嫁様の2人3脚、仕事を通じ改めて「多くの人のお役に立てる」事を再認識させて頂きました
ご依頼主様・お嫁様、末永くお元気で、今回はどうもありがとうございました
※鯖江で直りゆく「あなただけの物語」をご希望の方はこちらから
修復費用 | 約 20,000円 |
---|---|
期間 | 約 3週間 |
バキッと折れてます
きちんと繋ぎます
お爺様との思い出も
元通り
裏面もスッキリ