修復前
修復後
OLIVER PEOPLES/オリバーピープルズは、1986年 ラリー・レイトと弟のデニス・レイト、ラリーの友人であるケニー・シュワルツの三人がアメリカのハリウッドで創業をスタートさせた、めがねからスタートしたアイウェアブランド。
いくつものブランドが乱立する中、ブランドのスタートが「めがね」尚且つ、30年以上の歴史があるのは希少部類のひとつです。
今回のご依頼は、メルカリで購入したUSED品/前所有者がいる商品 の、盛られた鼻当て除去加工、という一風変わったご依頼です。
このご依頼主様、何件もショップを歩き回るも、どこもお断りされ、半ばあきらめかけていた時当店を見付け、お問い合わせいただきました。
前のオーナーが購入された時、自分の鼻の高さに合わせて付けた鼻当ては、人が変われば合うはずもなく、長い間無理して掛けていたそう。
あまりのかけずらさに何とかならないか、と思案され動き回られた結果ご依頼の流れとなり、当店も腕の見せ所です。
しかしなぜ「後で接着された鼻盛パッド外し」を ショップが嫌うのか?それには理由があります。
①フレーム縮みによりレンズがパツパツで外せない
②レンズを付けたままでは作業が出来ない
③除去作業でリム切れを起こすリスクがある
④綺麗に除去・均し・研磨する技術がない
⑤これらのリスクを抱えた作業が加工金額に反映できない
おおまかにこの様な事が考えられます。
取付けられた鼻当ても綺麗にしっかりと付いており、指で押してもビクともしない頑丈なものです。
当店で加工してもリスクは変わらない為、事前にその事をお伝えしてのスタートとなりました。
※プロとそうでない人との違いは、成功率の差、仕上がりの差、万が一の際 再生方法の引き出しの多さと経験、などになります。
慎重にレンズを外し、削り込みは大まかに3段階、少しづつリューターとヤスリの荒さを変え取り除いていきます。
もとの鼻は低い為、削り過ぎは再鼻盛加工が必要となり、本末転倒となる為 細心の注意を払います。
結果、もとの鼻にはダメージ無く、必要な時には溶着鼻盛加工が出来る状態で完成。
また、耳元の溝加工部のクリーニングもさせて頂きました。
最後に はまらなくなったレンズも 手刷りで丁寧にほんの少し削り、きちんとレンズを装着して完成です。
全体的に光沢も蘇り、ぱっと見 真新しいめがねとなりました。
ご依頼主様からも、「仕上がりを拝見し、正直に驚いております。本当に美しく仕上げていただき、ありがとうございます。途中の工程を拝見している時から期待は大きかったのですが、まさに想像以上でした」と お言葉をいただき、私の喜びも最高潮に高まりました。
ご依頼主様のお手元に渡り、完成品を掛けて奥様とデートされた様子もお伝えいただき、こちらも幸せな気分となりました。
ご依頼ありがとうございました、めがねの調子がおかしいな?と思ったらまたいつでもお声掛けください。
※こんな事出来る所あるのかな?とお困りの方、お問い合わせはこちらから
修復費用 | 約 8.000円 (特別価格) |
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期間 | 約 2週間 |
接着された鼻当て
綺麗に除去
レンズも装着
まるで真新しいめがね