復刻前
復刻後
DITA(ディータ)は1995年生まれ アメリカ発のアイウェアブランドです。 25年を超えるその歴史の中、改良を重ね美を追求し、今では世界中から注目を集めるブランドにまで成長しました。 今回はその中でも珍しい、ディータ版縄手仕様モデルの縄手復刻再生例になります。 このフレームの特徴は何と言っても、「セル手の縄手」です。 通常縄手はその螺旋構造により、金属で作ります。 その昔、縄部分はべっ甲やセルロイドで作られた時代もありましたが、今ではその需要と加工できる職人もおらず、価格もそれに見合わず、金属以外では作られておりません。 また、セルテンプルにした場合、金属製の縄手と太さの差が大きく出る為、装着感がしっくりこず、セル手の金属製縄手バージョンを作られる事がない理由でもありました。 それでもどうしても縄手にしたい、といった場合、ケーブルモダンと呼ばれる ラバー製の縄手モダンに付け替える加工するか、下記の方法ぐらいが稀な例でしょうか。 そこをこのブランドでは、あえて太さの差を度外視し、セル手の先端に金属の縄手を取付け、1つのモデルとして販売されたようです。 この常識を覆す試みに私も驚きを隠せません。 簡単にセルフレームに縄手の装着感を求める場合、メガネストラップ(メガネスポーツバンド)を取付け、長さを調節して引っ張り感を出す、もしくはズリ落ち防止のフック状メガネストッパーを取り付ける、ぐらいしかありませんでしたが、この様なモデルが出た事で、ニッチな市場を開くきっかけになるかもしれません。 30年以上めがね業界にいますが、近年における、材料・形状・非常識?なもので開発していく努力、には目を見張るものがあると感じます。 肝心の縄手部の機能・素材の新開発、といった所は今現在見掛けられませんが、どこかのブランドが今後着手するかもしれませんね。 今回もいつも通り、しっかり新しく取付させて頂き、快適にご使用いただけるようさせて頂きました。 ご依頼主様、貴重な珍しいフレームが拝見できて勉強になりました。 今後も大切にご使用ください、ありがとうございました。
※縄手でお困りの方はこちらから
復刻費用 | 約 18,000円 |
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期間 | 約 3週間 |
綺麗に巻きました
テンプルと太さの差が
珍しいモデル
逆側も