復刻前
復刻後
当店で3例目の事例となるEYEVAN(アイヴァン)は、1972年に日本初のファッションアイウェアブランドとして誕生したそうです。 ブランドとして50年もの歴史があるという事は、長く愛されてきた象徴ともいえるのではないでしょうか。 過去の事例もセル輪の復刻再生である事から、このブランドは比較的セル輪を使う、コンビネーションタイプのフレームを多く手掛けている事が伺えます。 鯖江にあるめがね製造メーカーも様々ですが、大きく分けると金属加工が得意なメーカー・プラスチック加工が得意なメーカー・どちらも得意なメーカー、の3つに分類されます。 金属加工には様々な機械を扱う必要があり、最近の独創的デザインのフレームを生み出すには、高度な機械やデータを操る職人が必要となります。 一方プラスチック加工では、いまだヤスリ掛けや最終研磨など、人の手が重要となり、長年携わった熟練職人が今尚多く活躍する現場です。 そして、その両方が出来るメーカーは、当然のごとく双方が高い技術で行えなければならず、産地鯖江でもそう多くはありません。 産地に根付いた分散作業は、数多くの工場の様々な職人たちによって成り立ち、今尚流通しているめがねのほとんどがその工程を辿り世に出ます。 めがねが出来上がるまでの約200工程は、少なくともその数の2~3割の人達が携わり完成します。 当店のように修復・復刻のほとんどを自社工場内で行う所は、数人しか携わりませんが、今回のように復刻ご依頼があるのも、この商品を生み出した多くの方々の努力があってからこそと思うと、感慨深いものがあります。 今回のフレームは、レンズが納まる為の窪み「ヤゲン」の最薄部肉厚が足らず、そこにセル生地自体の縮みが加わり裂けた、というものです。 フレーム側でこれを防ぐ為の再発防止策は、最薄部を少し厚く作る、ということになります。 その為セル輪の外周の径は変えず、内径側に厚みを持たせるため、正面から見た目は少し厚くなりますが、実寸では0.5~1.0㎜程度です。 こうすることで 快適にご使用頂ける期間が格段に長くなり、当店に緊急搬送される頻度はぐっと減ります。 当店をご利用いただいたお客様のほとんどが、また快適に使えるなら、ほんの少し厚みが増しても良い、という方ばかりです。 ひとつのものを手作業で作るには、それなりに時間と手間が掛かり、それは費用に反映されます。 また快適に使いたい、との想いに「今まで以上に長くご愛用してもらう為」のエッセンスを加えご案内いたします。 もしも今お困りで、検索したらたまたま当店を見掛けた方も、まずはお問い合わせください。
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復刻費用 | 約 40,000円 |
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期間 | 約 5週間 |
ビフォー・アフター
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左サイド