復刻前
復刻後
不思議なご縁で当店に辿り着いたご依頼主様、お気に入り海外製フレームの復刻再生事例のご紹介です。 ご依頼主様 お気に入りの海外製フレームですが、右リムが複雑骨折のごとく割れてしまい、都内のショップへ持ち込むも「修理不可能」の回答。 どうしてもまた使いたくて、ネットでめがね修理が出来る工場を検索し、問い合わせるも またも「修理不可能」の回答。 しかしこちらのネットショップの方が、「福井県鯖江市にある鈴木眼鏡なら もしかしたら何とか出来るかもしれない、もしココがダメならもうどこへ持って行っても無理ですよ」、と言われ巡り巡って最終的に私の手元に届きました。 (鈴木眼鏡工業㈱は当店運営元になります。 この様な特殊な加工は私が担当する事があり、今回もご案内以降 私が担当させて頂いた次第です。) 同業の方にも 当ホームページを含め 見て頂いてるとなると、より引き締まります。 どちらのネットショップか尋ねませんでしたが、このショップの方のファインプレーで最後私に辿り着き、良い結末を迎えることが出来たようで良かったです。 この状態から直す事も不可能ではありませんが、強度を考慮すると元の形とは大きくかけ離れてしまい、ご依頼主様もそれは本意ではないという事で、復刻再生でご案内しました。 復刻する際の注意事項をご説明し、まずは生地探しからのスタート。 日本国内ではあまり流通していないパープル系でしたが、生地メーカー3社目でようやく類似色を見つけ、ご連絡・確認後加工開始となりました。 ブリッジ部分の盛り上がりや裏面丁番部分など、やはり鯖江産と勝手が違いましたが、削り出しをする事で様々な形状に柔軟に対応します。 鼻当て部は過去にピタームという国産パーツに交換されており、そこも忠実に取り付け復元します。 元の丁番は土台部分が大きいのを、国産パーツで若干小さめのものに新規交換させてもらいました。 実は丁番厚みも0.2㎜程度薄かった為、ワッシャーを溶接し厚みを持たせて合わせました。 玉形やテンプル色とのバランスなど、海外製らしいフレームでしたが、長年お使いだと パーツを含めアフターケアが出来る所はあまりありません。 今回の様なケースは稀ですが、何とかして使いたい・使えるなら同じものを新調しても良い、との想いが当店と結び付け、ご満足いただける結果となったようです。 簡単なものはお近くのショップ・ネットショップなどでも対応可能ですが、特殊・複雑なものはやはり産地でしか出来ない場合が多いです。 産地であっても どこでもできるとは限らず、得意・不得意もあります。 間違いないショップ・工場の選び方として、ビフォー・アフター事例掲載の豊富さや、仕上がり具合・更新を多くこまめに掲載している所は、安定して仕上がりが良い・現在も元気に営業中、という判断基準のひとつと言えます。 判断に困ったときは検索・直に問い合わせてご確認下さい。 ご依頼主様、不思議なご縁でしたね どうもありがとうございました。 これからは当店が責任を持ってケアいたします、どうぞご安心下さい。
復刻費用 | 約 80,000円 |
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期間 | 約 8週間 |
復刻後
ピタームも取付
若干の色の差
新旧比較