復刻前
復刻後
鯖江がめがねの産地になるきっかけを作った、故 増永 五左衛門(ますなが ござえもん)氏が先祖となる、増永眼鏡株式会社のブランド「MASUAGA」と「KENZO」ブランドの高田賢三 氏のコラボモデルのセル輪復刻再生事例です。 セル輪の復刻再生事例は、どこにも負けないボリュームで 全力お伝えしている当店ですが、それだけ困っている方も多い事かと思います。 また、リバースエンジニアリングである復刻再生は、とても高度かつ熟練の技術を要しますので、ここ鯖江でも どこでも対応できるものではありません。 今回のご依頼主様もお困りの末、当店に辿り着いたとお聞きして、掲載を重ねることの大切さを改めて実感いたしました。 このモデル、リムの納まる溝の中にも特殊な加工がされており、セル輪の中でも難易度が高い部類にあたります。 そんなこともあり 今回はいつもお見せしない、本番前の試作ゲージをお見せしながら紹介します。 モノを作る際、いきなり見た目をそのまま作る事は まずありません。 必ず見本品を事前に作り、トライ&エラーを繰り返し完成品に至ります。 めがねのように色柄鮮やかな素材を使用する場合、限られた量の生地しか残されていない場合尚更です。 元モデルも上下で色の違う”ツートンカラー"でしたが、同色生地が在庫が無く、ブルー系の類似生地で対応作成になりましたが、ご依頼主様寛容であったため問題無く取り掛かれました。 画像にある茶系まだらの生地が本番前の試作ゲージで、手持ちの在庫生地を使い本体にピッタリ合うかどうか 合わせていく為のものです。 この試作ゲージがキッチリ作られていれば、本番品もその通り仕上がる為とても重要なんです。 同じものを作る為に 試作・本番・と最低でも2回、削り出しの工程が行われています。 こうやってひとつひとつ、熟練職人の手により新たに生み出された作品が、お客様のお手元に届き、快適な生活のお役に立っていきます。 完成するまでの途中工程、これらを知る事で更にモノへの愛着が湧きますね。 今回もご依頼主様にもたいへんお喜びいただきました。 ありがとうございました、どうぞ大切になさって下さいね。
復刻費用 | 約 50,000円 |
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期間 | 約 6週間 |
ビフォー・アフター
試作ゲージと完成品
溝内特殊加工
それぞれ並べて