BRIKO(ブリコ）はイタリア ミラノにある、スキー用ワックスを製造する為に1985年に設立され、スキーやサイクリングをはじめとする、アウトドアスポーツ用品を手掛ける企業です。　　今回のご依頼は、オレンジのフレームカラーとレンズに大きくプリントされたBRIKOの文字が特徴のスポーツサングラスの鼻当て・ノーズパッドの復刻再生になります。　　元は逆V字に曲げられたゴム製で出来ていますが、ゴムで同じように作るにはコストに見合わず、今回もプラスチック樹脂で作ります。　　ゴムは長期間使うと加水分解を起こし、ベタツキや劣化が起きます。　　今回もベタツキと劣化が起こり、差し込み部分から剥がれてきており、掛けられない状態です。　　プラスチック樹脂で作る為 左右独立した形状で、元の形状の雰囲気に寄せてモデリングし造形していきます。　　積層タイプの3Dプリンターで造形すると 表面は積層痕が残る為、肌当たりが良くなるように整える事も重要です。　　また、あまり知られていないことですが、ほとんどの場合 測った寸法通りピッタリには仕上がらず、造形後は調整が必要だという事。　　その為このサービスは、モデリングのスキル以外に、めがねの加工や調整技術も必要とします。　　時間と手間は掛かりますが、その分どこにも真似のできないサービスを提供することが出来、本当に困っている人へのワンオフ製作が、手の届く範囲で可能となりました。　　今回は大事な大会があるとの事で、間に合うように作成しましたが、ゴムから素材が変わった為、ずり落ちなど起きるのであれば、厚みを増して作り直しますので、ぜひ装着感も聞かせてくださいね。　　ご依頼主様、ありがとうございました。