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RayBan 風防型セル輪 復刻再生 復刻再生

2022年1月24日 月曜日

  • RayBan 風防セル輪 復刻再生

    復刻前

  • RayBan 風防セル輪 復刻再生

    復刻後

今では販売されていない、RayBan(レイバン)風防付きモデル のセル輪復刻再生ご依頼です。  
このレイバン風防付きモデルは、短い期間しか販売されなかったのか、流通量も少ないらしく、製品をネット上を検索してもほぼ見つかりません。  

私も試しに検索して見た所、オークションで何点かありましたが、レンズの形である玉型がオーバル(たまご型・楕円型)タイプのものが多く、 今回のようにスクエア型のものは より希少価値が高いモノかと思います。  
そうなるとお気に入りであれば、新たに作るという選択肢が一番早い訳ですが、その独特の形状故 通常のセル輪よりも難易度が高いのは お分かりいただけるかと思います。  

また、元の生地色は半透明のグレー系でしたがズバリが無く、不透明の類似チャコールグレー系厚み4㎜ でご納得いただきまして 加工スタートさせました。  実測でヨロイ側の奥行は約11㎜ほどあり、4㎜の生地そのままでは厚みが足りません。  

この ヨロイ側の奥行が厚いタイプの作り方は、1.通常のセル輪を作る(厚み4㎜) 2.厚みが徐々に増す部分に新たに生地を重ねて高さを作る 3.更に高い部分にもう一度生地を積み重ねて高さを出す という流れで10㎜以上の高さを作ります。  

ブロック状の生地を重ねて高さを作りますので、その後はヤスリ掛けを繰り返し綺麗になだらかさを整えながら整形していきます。 
形状を作り上げると今度は全体を研磨して、表面をより滑らかにし 最後につや消し加工をします。  

ガラスのコップ(グラス作り)などではサンドブラスト加工、と呼ばれていますが、めがね製造では”砂打ち”と呼ぶ作業です。  
目の細かいガラスビーズを特殊な機械で風圧を使って打ち付け、表面に細かい”キズ”を付ける作業になります。  

このガラスビーズは砂状であり、対象物に打ち付ける為「砂打ち」の名称になったようです。  完成品は元のパーツとほぼ遜色なく、生地色もいい感じで類似している為、ご依頼主様もご満足されました。  

構造上、通常タイプより高額になりますが、現存物がほぼ無い事を考えると ヴィンテージとしての寿命も伸ばせて良かったと思える仕事となりました。  
ご依頼主様、どうぞ大切になさって下さい。         

復刻費用 約 65,000円
期間 約 5週間
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    新旧 パーツ比較

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    懐かしいB&Lマーク

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    左サイド裏側

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    特殊構造

 


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