普段見れない心遣い 枠袋・腕袋(わくぶくろ・うでぶくろ)
大きいほうが枠袋
細長いほうが腕袋
ようこそ!めがね修復・復刻保存館 フィールシーズのホームページへ訪問いただきありがとうございます。
今回は、めがねをキズから守るアイテム第2弾、枠袋・腕袋をご紹介します。
このアイテム、一般の方は ほぼ見る機会がありません。
それはなぜかというと、めがねを店頭で陳列する際 外してしまうから、です。
※キズから守るアイテム第1弾 シート の特集はこちら
世にある多くの販売品は 袋に入れて出荷され、そのほとんどが個別包装やキズ防止などの意味合いが多く、めがねも同様です。
名前の由来はそのまま、フレーム(めがね枠)を包む為の袋、テンプル(腕)を包む為の袋、からの呼び名です。
腕袋は基本1枚、しかも左テンプル側のみ
腕袋は左側のみ
その中でも特殊なのが腕袋(うでぶくろ)です。
枠袋はフレームをすっぽり包む為、めがね1枚に対し袋も1枚ですが、腕袋はフレーム1枚につきテンプル2は本あるのに対し、袋は1枚しか使いません。
そしてその1枚は必ず左テンプル側に使います。
それは、めがねのテンプルは必ず左側から折り畳む、と決まっており、折り畳んだ際 前枠との接点の干渉キズを防ぐ為、なのです。
左テンプルに付けておけば、順に右テンプルを畳んだ時も、左側に付けた袋がテンプル同士の干渉キズから守ってくれる、という訳ですね。
当店の加工品は万全のダブル腕袋
当店は万全のダブル
上記説明通り、腕袋は左側しか使用しません。
ですが、当店出荷品はナント両方、ダブル仕様です!
これにはちゃんと深い理由があります。
それは、完成品の芳醇な光沢、瑞々しい艶、を外す瞬間 ダイレクトに感じていただきたい、その想いから慎重を期す、ダブル仕様です。
そもそも袋に入れる=入れないとキズが付く、という事。
職人が丹精込め磨き上げた直後の美しい艶を、一番綺麗な状態で感じていただきたい、そのための「ひとつのおもてなし」と考えています。
開封まで最高の状態で出荷されます
当店出荷時の状態
開封時ワクワクが
今まで紹介した通り、製造(加工)直後から開封されるその瞬間まで、めがねは生まれたてのフレッシュな状態で届けられます。
ショップでは陳列後「試し掛け」されたりと、ちょっとづつスリキズなどが
付いていきますが、それは試着があるどの業種でも同じ。
試してもらう事でイメージが湧き、購買欲に繋がります。
販売品とは違う修理品の「開封」は完成品の状態がダイレクトに伝わる瞬間ですから、職人もお客様もその時が「ドキドキ・ワクワク」の最高潮です。
「手にされた時の感動」を聞けるのも、修理という仕事の原動力です。
当店をご覧・ご利用の皆様 、ぜひ その感動 をお聞かせください。
まとめ
普段は見る事の無い「枠袋・腕袋」ちょっとしたことですが、めがね職人や携わる人々の想いが詰まった心遣いです。
袋の材質・透明感は多種多様あれど、個別管理し キズを付けない為の重要なアイテムに違いはありません。
開封直後に捨てられる運命ですが、お手元に届くまでの役目をきちんと果たしてくれています。
お手元に届いた際、ちょっと気に掛けてもらえたら、そのアイテムも本望でしょうね。
以上、普段見れない心遣い 腕袋・枠袋 でした。
※過去に特集した心遣いアイテム シート編はこちら
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