事例紹介CASE

べっ甲フレーム 研磨 ササクレ修復サンプル 修復再生

2022年6月16日 木曜日

  • べっ甲研磨 白甲

    修復前

  • べっ甲研磨 白甲

    修復後

今回は2点のべっ甲 白甲(しろこう)サンプル品にて、劣化現象のひとつ「ササクレ」を修復した事例を紹介します。  べっ甲で最も価値があるとされる 白甲 とは、明るくて透明な黄色を指します。  べっ甲素材の元となるウミガメ、タイマイの甲羅はこの黄色い部分を含め、黒や茶色、オレンジ色など、天然素材が持つ 世界に一つしかない綺麗な色柄模様が最大の特徴 と言っても過言ではありません。  色柄模様の無い 単一色の甲羅は存在しない為、べっ甲製品を作る際「単一色」の製品にする為には、甲羅のその部分の色をかき集めて加工する、ということになり、色の希少部位がそのままべっ甲製品の価格に反映されます。  白甲部分は大きいカケラで取れることが中々なく、画像のテンプルを作る際も何枚も甲羅を必要とします。  べっ甲の主成分はタンパク質であるため、汗や整髪剤に弱く、使い込むことで表面がくもったり、表面に亀裂が起きたり、ひどい場合には大きくササクレが出来ます。  ササクレはべっ甲素材が層で出来ており、その層と層が剥離することで起きる症状ですが、出来ればササクレが起きる前に処置をするのが望ましいです。  このササクレは元に戻せない為、削り取るか・新しくするか、の選択になり、削り取る場合は厚みがかなり薄くなり、新しくする場合は高額になる訳です。  今回は削り取る方でご依頼、磨き直しになり、必要な範囲で削り取りバフ掛けしましたが、くもり取りより格段に削る量(深さ)が多い為、素材が薄くなるのは避けられませんが、べっ甲本来の光沢が甦ります。  また、層の剥離も完全に取り切れない部分も残るという事もあり、この状態になる前にご依頼頂く事を強くお勧めします。  温度・湿度の変化に弱い事を含め、べっ甲素材の特徴をご理解いただき、ご使用後はメガネ拭きなどでしっかりメンテナンスして頂ければ、その美しい光沢を長く堪能できます。  くもり・ヒビなどの変化が起き始めましたら、早めにお問い合わせ・ご依頼頂くのが最良の方法です。  この掲載画像のような症状になっている方も、そこまでなっていない方も、ご安心ください 綺麗に修復再生いたします。         

修復費用 状態によって異なります
期間 約 4週間~
  • べっ甲 ササクレ修復サンプル

    修復前
    ササクレに注目

  • べっ甲 ササクレ修復サンプル

    荒削り後
    ササクレ減少しました

  • べっ甲 ササクレ修復サンプル

    修復後
    かなり目立たなく

  • べっ甲 ササクレ修復サンプル

    修復後 別アングル
    素晴らしいツヤ復活

 


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