CHANELはファッション業界においてその地位を確立し、服飾のみならず香水・宝飾品・化粧品・時計といった、あらゆる分野においても高級品の名に恥じぬ展開をし続け今に至ります。　　特にシャネルの5番といえば、誰もが知る 香水の代名詞 ではないでしょうか。　　めがねにおいてもシャネルブランドは人気があり、頭文字であるCを正・逆方向に重ね合わせたロゴは フレームのどこかに取り入れられ、そのブランドであることを強調しています。　　今回のフレームは、フロントがメタル製ですが、ヨロイ・テンプルはプラスチック製のコンビネーションタイプのもので、使い込まれたヨロイ部分が割れてしまったものを 部分的に復刻再生した事例になります。　　このフレームは、レンズを止める金具部分をナイロン系樹脂製のヨロイで被せるように取付け、顔側からネジで止めるものですが、そもそも樹脂の厚みが薄く、アセテート・セルロイドで作ったとしても強度不足です。　　その為ナイロン系樹脂で製造されたように思いますが、それでも大きな衝撃には強度が足りない厚みです。　　おそらく通常使用時における3倍程度の力が加わると 変形してしまうのではないでしょうか？　　今回はアセテートで作製する為、元より倍ほど厚みを持たせて作りましたが、それ以上だとフレームのバランスが悪く、見た目 多大に影響ある為そこでとどめる事に。　　ご依頼主様は 使用できればいい という事でしたので、黄変したテンプルはそのままで。　　見た目よく作製できましたが、強度に太鼓判を押せるまででは無い事を十分にお伝えし、納めさせていただきました。　　樹脂は柔軟性がありますが、融通が利くものではありません。　　皆様 この掲載記事をご覧頂いて、知識を少しでも広げて頂けましたらうれしい限りです。　　ご依頼主様、ご注文ありがとうございました、どうぞ大事になさって下さい。