修復前
修復後
アメリカ合衆国ニューヨーク生まれのファッションデザイナー、マークジェイコブスのプラスチックフレームのテンプル部分変色と、ブリッチ部分折れの修復再生でご依頼いただきました。 ブリッチ折れ部は接着剤を使われ、素材同士の溶着による修復は出来なくなり、特殊な樹脂にて固定しました。 今回はテンプルの変色にスポットを当てて解説します。 このような変色は主にヘアカラーによるものが多く、めがねを長時間掛けていることでプラスチック素材の中まで色が浸透し、染まってしまうために起こります。 他にも鼻あて付近の変色などは、ファンデーションによるものが多いです。 テンプルの外側だけ変色している場合は、入れているメガネケースの中に張られている生地が干渉している場合もあります。 厄介なのは、着色ではなく染色であるということです。 染まる、ということは浸透していきますので、素材の奥のほうまで入り込んでいきます。 奥まで入り込んだものは色が取りきれない場合もあるので、やはり気になったら早めに対処が一番です。 また、めがねの素材の色は不透明の白系が特に染まりやすいです。 染まってしまった場合は、表面の皮を一枚剥ぐ要領でそぎ落とし、荒・仕上げと段階をふんで研磨していきます。 一皮むくような作業になりますので、厳密に言うと元より若干痩せますのでご理解ください。(ホワイトニング作業中画像の左下ホコリ状のものは削った素材屑です)
修復費用 | 約32,000円 |
---|---|
期間 | 約 4週間 |
修復前
修復後
左 ホワイトニング作業中