復刻前
鼻下リムつながったまま
復刻後
鼻下リム切断加工後
カーブの強いモデル(ハイカーブ)のサングラス、こちらのフレームのセル輪が切れたご依頼品の復刻再生事例になります。 一般的なフレームならばこのセル輪復刻だけで完成するものですが、このサングラス セル輪がネジ止めではなく はめ込み式になっており、脱着が容易ではありません。 そこに加えカーブが強く、セル輪の形状も独特な為、手作業でピッタリ合うものに辿り着くまでの 作り重ねを考えると気が遠くなる程となり、ご依頼主様とご相談。 結果、元モデルには無かった「レンズ止め」を新しく取り付ける、という仕様変更で落ち着きます。 このレンズ止めとは、一般的なメガネフレームには必ず付いているもので、レンズを止める(固定させる)為のネジ止め部分を言います。 今回は切れたセル輪を復刻する為に、フレームのリムを切断し そこに新たにレンズ止めを溶接した上で、新たにセル輪を復刻するという大手術になりました。 それほど元のままでの製作は、寸法精度に無理が生じるレベルだと思って下さい。 また、レンズ止めを新しく作る事で、レンズやセル輪の交換・フレームにかかる負荷の低減にもつながり、今後長くご使用いただく為には向いている為、そのようにさせてもらいました。 左右のリムを同じ場所で切断し、その上下にパーツを溶接し(計4つ)合わせた後でセル輪の製作開始です。 このセル輪 奥行きがあり厚く、正面から見た目は薄く、特殊な形状をしており、その上カーブが強いといったもので、今までにない経験となりました。 元の販売価格は存じませんが、確実に今回の復刻再生費用の方が高価であることに違いありません。 それでも使いたいという ご依頼主様の強い想いに精一杯お応えしました。 ご依頼主様、ありがとうございました、大切にお使いください。
復刻費用 | 約 80,000円 |
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期間 | 約 8週間 |
復刻後
左サイドアップ
復刻後
斜め上側
復刻後
レンズ止め取付後
壊れたセル輪と
復刻後全体