復刻前
復刻後
alain mikli (アラン・ミクリ)は フランス生まれのメガネブランドであり、その奇抜なデザインと 他に類を見ない色使いで 多くの人を魅了しています。 今回のご依頼は、バネ丁番テンプルのセル部分カラーチェンジ復刻再生になります。 元は柄模様だったテンプル生地ですが、長年のご使用によって素材割れを起こし、新規にするなら いっその事綺麗な黄色いべっ甲色で作り替えてしまおう、というご要望にお応えしました。 このアラン・ミクリブランドは、特殊な色使いでも名高く アセテートにはマツケリ社の生地を使用し、独特の色味を醸し出しているのも特徴の一つですが、欲しい時 国内に同じ生地が存在していない、といった事もよくある為、希少性は高いのですが 継続性という観点では 低くならざるを得ません。 今回は一般的に流通している、黄透明 ランコー色 のご依頼だった為、生地色うんぬんは無く イメージを変えるのは効果抜群です。 上記画像復刻前後を見比べて頂く通り、まったく別モデルに見えるほどのイメージチェンジ。 ご依頼主様の狙い通りとなりました。 実はアラン・ミクリのバネ製セルテンプル、数多くのモデルが同じ形状をしており、3次元の立体構造も所有者の遊び心をくすぐるもので、中央部から耳に掛かる曲がり部分へと徐々に細くなり、そこから先端へは三角形へと形と太さを変えていき、肌当たり面積と重量を稼ぐ形状です。 ワンオフ製作の場合 機械で作る方が高くつきますので、基本的な外形はヤスリで仕上げていきます。 太めの短冊形になった生地から削り出していき、大まか形状が似た所まで削り、徐々に目の細かいヤスリへと変えて加工します。 ヤスリ掛けが終わると磨き上げますが、ここも最低3工程を通り 最終的に元のテンプルに合わせて曲げを付けて完成です。 今回は少し長めに作り、曲げの位置を少しずらす事で 素材の寿命と掛け心地を良くしました。 掛け具合が今一つの場合は再調整致しますからね。 ご依頼主様、ありがとうございました。
復刻費用 | 約 55,000円 |
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期間 | 約 5週間 |
曲がり部分で折れて
掛けると痛いですね
先端の三角も
形状合わせます
中央部太さも
合わせます
スッキリ綺麗に
復刻完了!!